- ブレイクスルー思考は単に手法ではなく、新しい思考のバラダイムです。
- すなわち哲学、アプローチ論、道具類まで一通り揃った枠組みを形成しています。
- デカルト以来400年にわたって、何の疑いもなく信じられてきた科学的方法論のパラダイムを変えることを目指しています。
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「ブレイクスルー思考」の源流は1959年G・ナドラーにより提案された「Work Design」という概念です。この「ワークデザイン」は早稲田大学生産技術研究所の故吉谷龍一名誉教授、東海大学の師岡孝次教授(当時)らを中心に、日本に紹介され、新時代のシステム設計論として多様な分野に浸透していきました。その成果としては、トヨタ自動車の生産システム、全日空のシステム、品質管理分野でのQFDなどがあります。
その後アメリカでG・ナドラーを中心にアート・ボンド、アラン・シャーフらによって、「理想システム設計法」、「PTRアプローチ」、「目的設計アプローチ」へと展開し、さらに日比野が加わり「企画・計画アプローチ Planning and Design Approach」へと進化し、ついにワークデザインの道具から、人間の目的行動を中心としたアプローチ論となり、「ブレイクスルー思考」の確立を見るに至りました。
さらに2010年8月名古屋中京大学で開催された第2回ブレイクスルー思考世界大会において、G・ナドラーおよび日比野によって変革された「非凡ブレイクスルー思考(EBT)」が発表され、2017年9月その著書「賢人の流儀 非凡ブレイクスルー思考」が刊行されました。
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非凡ブレイクスルー思考3つの基礎原則と4フェーズ 名称は2017年9月発刊「賢人の流儀 非凡ブレイクスルー思考」による |
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- ・ユニークさの原則
- 万物にはユニークな差があります。たとえ非常に似た状況でも、目的、それに関わる人間、文化、時代など全てが違います。
- この事実は「類似問題や事例から解決策を学ぶことには限界がある」ことを教えています。
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- ・目的情報の原則
- できるだけ多くの情報を得ることが仕事ではありません。
- 情報収集は「解決策に関する情報」を必要最小限あつめることで十分です。
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- ・システムの原則
- 「万物はシステムである」という認識論に基づき、現状を「あるべき姿」に変える仕組みを作ります。激しい変化のため、現代は「過去の延長線上に未来がない」現象が多発しています。
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- ・人間フェーズ(参画巻き込みの原則)
- どんなにすばらしい解決策ができても実行して成果が出てはじめて解決したと言えます。問題解決のいろいろな段階で必要な人を巻き込み、「私達の意見」が「みんなの考え」となることが実現への最短距離です。
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- ・目的フェーズ(目的の原則)
- 目的の目的、さらにその目的を問うという根源的議論をすることにより、本質を捉え、大所高所から解決策を考えます。
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- ・未来解フェーズ(未来解の原則)
- 本質である目的をベースに未来の「あるべき姿」をデザインし、そこから学びながら現状を変えてゆくことが大切です。
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- ・生解フェーズ(生解の原則)
- 解決策は変化そのものです。環境変化に合わせ常に改善、改革しなければなりません。
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